2014年7月号掲載

暴露 スノーデンが私に託したファイル

Original Title :NO PLACE TO HIDE:Edward Snowden, the NSA, and the U.S. Surveillance State

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著者紹介

概要

世界中の個人情報は、米国によって監視されていた ―― 。この驚愕の事実を明らかにしたのは、かつて中央情報局(CIA)、国家安全保障局(NSA)に在籍したエドワード・スノーデンだ。本書では、自らの命を危険に晒しつつ、数万にも及ぶ機密文書を持ち出した彼から文書を託された著者が、その全貌を公開。“監視国家アメリカ”の恐るべき実態が今明らかに!

要約

監視国家アメリカ

 2005年の秋、私はある政治ブログを立ち上げることにした。9・11以降に米国政府が採り入れたラディカルで極端な権力論に対して、警戒心を募らせるようになっていたからだ。

 〈ニューヨーク・タイムズ〉紙が爆弾スクープを報じたのは、そのわずか7週間後のことだった。

 2002年、ブッシュ政権は必要とされる令状を取ることなく、国民の電子通信を傍受するよう国家安全保障局(NSA)に命じていたというのだ。

 政府はこのNSAの秘密計画を正当化しようとした。テロリストの脅威から「国の安全を守る」ためなら、当局が法律を破ることさえ許される、と。

 この盗聴スキャンダルに関する私の立場は明確だった。大統領が指揮した違法な傍受は犯罪行為で、大統領には説明責任がある。そういうことだ。

 その数年後、エドワード・スノーデンが私を選んだのは、そういう背景があったからだ。彼はNSAが空前の規模で不正行為に手を染めていることを最初に打ち明ける相手として、私を選んだ。

 彼が私に託した膨大な機密文書は、全世界から前代未聞の注目を浴びた。現代のテクノロジーは、かつては想像力豊かなSF作家の領分でしかなかった「いつでもどこでも何でも誰でも対象となる」ユビキタス監視を可能にしたのだ ―― 。

国家安全保障局が収集していた膨大な情報

 エドワード・スノーデンが収集したファイルは、その量も範囲も驚くべきものだった。

 機密文書は数万に及び、NSAのありとあらゆる部署・部門によって個別に作成された書類の他、同盟国の諜報機関による文書も含まれていた。

 大多数は“機密”扱い文書で、その多くは英語を話す諜報同盟国“ファイヴ・アイズ”を組織する英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのみに配布が許可されている。

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