2014年11月号掲載
50代からの選択 ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか
- 著者
- 出版社
- 発行日2008年2月25日
- 定価528円
- ページ数237ページ
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著者紹介
概要
「ああ、オレの人生は良かった」。こう言って死ぬためには、50歳前後で、残りの人生について考え、行動を起こす必要がある。その心構えを、伝授した書だ。「やりたいことを10以上数えあげる」「今のすみか以外の場所に住むことを考えてみる」「死ぬ時は貯蓄ゼロでいい」…。グローバルに活躍する著者が、第2の人生をどう充実させるか、具体的に提案する。
要約
日本の平均年齢50歳の時代
2005年に、日本人の平均年齢は50歳に達する。高齢化が進む日本の社会も、いよいよ「平均年齢50歳時代」という新たなステージに突入する。
そこで、今50歳前後の世代に焦点を当て、残りの人生をどう充実させていくかを考えてみたい。
縁の下の力持ちになれ
まず、最初にあなたがすべきことは、会社に対しての無限の感謝である。
会社は、凡庸な才能しか持ち合わせていないあなたに、給料を払い続けてくれた。そのことに対して、心からありがたいと思わないといけない。
僕は、学生時代、音楽家になろうと思っていた人間なので、音楽家になった友達が何人もいる。彼らは皆すごい能力の持ち主だが、演奏会だけでは食えず、1レッスン5000円~1万円のレッスンをいくつもこなして、生活費を稼いでいる。
彼らと比べると、サラリーマンがいかに金銭的に恵まれた商売であるかがよくわかる。特別な才能なしでもできる商売で、才能にあふれた一流の音楽家と同じくらいの給料を稼いでしまう。
だから、あなたは自分がいかに恵まれた環境にあるのかを、思い知るべきだ。
あなたが50歳なら、この先10~15年を、このありがたい会社で過ごすことになる。感謝を何か形で残したいが、もはや出世の可能性がないのなら、縁の下の力持ちになることに徹するべきだ。
まず、自分の25年前後の仕事を振り返り、サラリーマン生活の在庫を棚卸ししてみるといい。自分が長けている領域は、財務なのか、人事なのか、それとも技術なのか。それが見えたら、今度はそこで何ができるかを考え、実行する。
経理であれば、「今このシステムができていないから、残る10年でつくりあげよう」と。
あと5年、10年かけて取り組めば、会社の資産として残せるものをつくり出せる可能性は高い。