2015年10月号掲載

シンギュラリティ大学が教える飛躍する方法 ビジネスを指数関数的に急成長させる

Original Title :EXPONENTIAL ORGANIZATIONS

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著者紹介

概要

ユーチューブ、グルーポン、インスタグラム…。数年で急成長する企業が、今、次々と現れている。なぜ彼らは短期間で成長できたのか?こうした“飛躍型企業”になるために必要なこととは? シリコンバレーで2008年に創設され、世界から注目される大学の専務理事らが、飛躍する企業を徹底分析。「競合より10倍以上の価値を生むビジネス」の特徴を解説する。

要約

「飛躍型企業」の誕生

 今日、企業がいつ創業したか、現在の規模や評判、売上はどのくらいかといった要素は、その企業の明日の姿とは結びつかない。

 イーストマン・コダックは、デジタルカメラを発明していながら、写真のデジタル化に対応できず、2012年に破産宣告をしている。

 ちょうどその頃、当時まだ設立3年目で、従業員が13人しかいなかったインスタグラム(モバイル向け写真サービスを提供する企業)は、フェイスブックから10億ドルで買収された。

 このように、大企業が直面する競争相手は、もはや中国やインドからやって来ない。競争相手は若者たちがガレージで創業したスタートアップだ。

 ユーチューブが創業してからグーグルに14億ドルで買収されるまで、18カ月もかからなかった。グルーポンも創業から60億ドルの評価額を得るまで2年かかっていない。

 彼らが駆使するのは、指数関数的な急成長を遂げるテクノロジーだ。そして、かつてないほどのスピードで規模を拡大し、価値を生み出す。

 2011年、米バブソン大学オリン経営大学院は、今後10年間で、現在のフォーチュン500企業の40%が消えて無くなるという予測を発表した。

 また、イェール大学のリチャード・フォスターによれば、S&P500企業の平均寿命は、1920年代の67年から現在の15年へと大幅に減少している。この平均寿命は、今後さらに短くなるだろう。

飛躍型企業とは何者か

 ビジネスの世界に登場した、新たな企業。これを「飛躍型企業」と呼ぼう。

 その定義は、次の通りである。「加速度的に進化する技術に基づく新しい組織運営の方法を駆使し、競合他社と比べて非常に大きい(少なくとも10倍以上の)価値や影響を生み出せる企業」。

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