2015年10月号掲載

人生で起こること すべて良きこと 逆境を越える「こころの技法」

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著者紹介

概要

失敗、挫折した時、後悔や未来への不安で心の中はいっぱい。とかくそうなりがちな私たちに、著者は言う。人生で逆境に直面した時、心の中で「人生で起こること、すべて良きこと」と思い定めると必ず道は拓ける、と。本書では、自らの体験を基に、逆境を越える「こころの技法」をわかりやすく説く。人生の岐路で思い起こしたい、示唆に富む言葉も随所で紹介。

要約

逆境を越える「こころの技法」

 人生において、苦労や困難、失敗や敗北、挫折や喪失といった「逆境」に直面することがある。そんな時、心の中で「人生で起こること、すべて良きこと」と思い定めると、必ず、道は拓ける。

 人生で起こること、すべて良きこと

 それは、逆境を越える「究極の言葉」だと思う。

 では、なぜ、この言葉を心に思い定めると、道が拓けるのか? それは、そう思い定めると、逆境に「正対」する力、すなわち「正面」から向き合う力が湧いてくるからである。

 我々が逆境を越えられないのは、我々の心が、その逆境に正対できていないからなのだ。

なぜ、我々は、逆境に「正対」できないのか

 なぜ我々は、逆境に正対できないのか? それは、逆境に直面した時、「なぜ、こんなことになったのか…」という過去への後悔、「これから、どうなってしまうのか…」という未来への不安に、心のエネルギーの大半を使うからだ。

 そのため、目の前の逆境に対して、「どう越えていくか」と正対して考えられなくなるのだ。

 我々は、それほど簡単に「人生で起こること、すべて良きこと」とは思えない。特に、肉親や最愛の人を亡くした時や、自分が生死の境の病気になった時など、とてもそうは思えない。

 人生で起こること、すべてに深い意味がある

 すなわち、今、自分の人生に起こった出来事が直ちに良きことと思えなくても、その出来事には「深い意味がある」と思い定める。その感覚こそが、逆境を越える「こころの技法」を身につけていくための出発点なのである。

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