2016年1月号掲載
脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド
Original Title :THE SHARPBRAINS GUIDE TO BRAIN FITNESS:How to Optimize Brain Health and Performance at Any Age (New and Expanded Second Edition)
- 著者
- 出版社
- 発行日2015年11月2日
- 定価2,200円
- ページ数366ページ
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著者紹介
概要
いくつになっても脳は鍛えられる! 運動、食事、人間関係、メンタル…。様々な面から、脳をグレードアップする方法を、世界トップレベルの脳神経科学者たちがアドバイス。「一般向けであり専門家向けでもある」と、まえがきにある通り、最新の研究に基づいた、脳の健康を保ち、進化させる方法がわかりやすく述べられる。
要約
脳は鍛えることができる
最近、「ブレインフィットネス」「脳トレーニング」に関するニュースをよく目にする。
これは、科学界や医学界、そして一般の人たちが、脳機能を最適化(フィットネス)することに強い関心を示し始めたことを反映している。
2007年が転換点になった。身体や精神を鍛えることが、認知力の改善につながることを示す発見があったからだ。「脳は鍛えることができる」という発見を多くのメディアが伝え、その後、脳トレーニングへの興味は広がっていった。
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健康的な脳を手に入れ、その能力を最適化するためには、脳がどんな働き方をしているかを理解しなければならない。
脳は、約1000億もの神経細胞(ニューロン)を含んでいる。ニューロンには生体電気的な情報を扱う特殊な力があり、この情報を「シナプス」という連結部分を通じて他のニューロンへ伝える。
例えば、本のページをめくろうとする時には指が動く。それは、前頭葉から「ページをめくれ」という命令が出て、その命令に従うニューロン・ネットワークが発火することで可能になる。
同じように、先週の月曜にやったことを思い出そうとする時は、前頭葉と側頭葉のニューロン・ネットワークが発火し、2つのネットワーク間で何をやっていたかについての情報が交換される。
このように、同時に活性化することが頻繁に起こるニューロン同士のつながりは強化され、最後には連結したネットワークになる。
ニューロンが持つこの性質は、ブレインフィットネスに重要な意味をもたらす。
ある脳機能を支えるニューロン・ネットワークに繰り返し刺激を与えれば、その脳機能を最適化できることを語っているからだ。反対にネットワークの活性が少ないと、ニューロン間のつながりも弱まり、最後には消滅する。