2016年12月号掲載
ジャック・ウェルチの「リアルライフMBA」 ビジネスで勝ち残るための13の教え
Original Title :The Real-Life MBA
著者紹介
概要
経済成長が鈍化し、市場の変化やグローバル競争が激しさを増す今日、企業が成長するにはどうすればいいのか? 「何もせずに手をこまねいていることはリスクを意味する」と指摘する「経営の神様」ジャック・ウェルチが、今、世界で戦われているビジネス・ゲームで勝ち残るための教えを伝授する。
要約
組織を健全にする
今日、ビジネスをするのが難しくなった。経済はかつてのように成長していない。グローバルな競争は激化し、変化のスピードは速まる一方だ。
同時に、私たちはまばゆいばかりのイノベーションの時代に生きている。そんな中、何もせずにいることはリスクを意味する。
では、今日のビジネス世界をいかに生き抜けばいいのだろうか ―― 。
常に一貫性をとる
これまで世界中の人と話してきた。大企業や中小企業、小売業や金融業…、あらゆる会社で働く人たちと話してきた。そういった場で「みんなの考えを1つにするのが、どうしてこうも難しいのでしょう」といった質問をする人が多い。
この問題の解決に必要なのは「一貫性」をとること、そして、それを実行するリーダーシップだ。
では、何の一貫性が重要なのか? その答えは、「ミッション」「行動」「結果」である。
ミッションは、組織が目指すところ ―― どこに、なぜ行こうとしているのかを指し示すものだ。
行動は、ミッションを実現するための社員の考え方、コミュニケーションの仕方を示すものだ。
結果は、社員がどれだけミッションを理解して推進するか、どれだけ行動で示すかによって決められる昇進やボーナスのことだ。
これらは当たり前に聞こえるかもしれないが、真に一貫性がとれている例は滅多に見られない。
ミッションを作り上げる
迅速にミッションを作り上げた例として、ナルコがある。社員1万2000人、売上40億ドル、「私たちは水のビジネスを扱う。いい会社だ」というミッションを持つ企業だ。