2022年6月号掲載
60歳までに「お金の自由」を手に入れる!
- 著者
- 出版社
- 発行日2022年3月29日
- 定価1,067円
- ページ数286ページ
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著者紹介
概要
お金のために仕方なく働く。そんな事態を回避できるよう、60歳までに「経済的自由」の基盤を確立しよう! 本書はこう提言し、その具体策と働き方のコツを伝授。リタイア後に必要な生活費を踏まえ、安全かつ堅実に資産を築く投資法を説く。アメリカ発の“FIRE(ファイア)”に異論を唱える元大学教授による、“日本版FIRE”入門である。
要約
60歳までに「ハッピーリタイア」を!
「人生100年時代」という言葉をイヤになるほど耳にする。この言葉は『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』という著作で2016年末に一気にブレイクした。
同書によると、2022年の時点において10代半ばの人のうちの2人に1人は107歳まで生きる可能性がある、というのである。そのことが独り歩きをして「人生100年時代」という言葉が跋扈するようになった。
「人生100年時代」に対する基本的な反論
だが、冷静に考えれば、現在30歳以上の年齢の人たちは依然として100歳まで生きる可能性は半分以下であり、10代半ばの人にしても、「2人に1人」しか107歳まで生きないわけだ。
そしてなんといっても、2021年において60歳の男性の平均余命は約24年なので、平均的に考えれば、依然として84歳前後で死亡すると予想される。かなり運が良い人でないと100歳までは生きないだろう。
金融資産が枯渇しないシステムを60歳までに
そうはいっても、昔より長寿化したことは事実だ。84歳まで生きるとすると、60歳から起算してもまだ24年もある。
また、長寿化に歩調を合わせるように、年金支給時期の後ろ倒しが検討されている。
近い将来、年金受給開始時期そのものが75歳までに延期されるだろう。そうなるまでに20年はかからないだろうから、現在50歳より若い人は「75歳まで、つまり、ほぼ一生働く」ということになりそうだ。
そして「一生働く」というのは、リアルに考えると、「一生」ではなく「働けるうちは働く」ということなので、「働けなくなってからはどうする?」という問題が残る。
そこで重要になるのが「60歳ハッピーリタイア論」だ。自分の金融資産残高が永久に枯渇しないようなシステムを60歳までに構築し、60歳でハッピーリタイアすることを実現させるのである。
日本版FIRE「FIRA60ターゲット」とは
2010年頃から、アメリカのミレニアル世代(1980~1995年生まれの人)の間で「FIRE(ファイア)ムーブメント」が流行っている。