2024年11月号掲載

ヴィパッサナー瞑想の教科書 マインドフルネス 気づきの瞑想

Original Title :MINDFULNESS IN PLAIN ENGLISH:20TH ANNIVERSARY EDITION (2011年刊)

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著者紹介

概要

「ヴィパッサナー瞑想」は、南・東南アジアの仏教国で行われている瞑想で、始まりはブッダにまで遡る。実践すれば、心を清らかにし、苦しみを取り去ることができるという。日常の中で自分を変える、この瞑想について本書は詳述。世界各国で翻訳され、長く読み継がれてきた「マインドフルネス(気づき)」の実践入門書だ。

要約

ヴィパッサナー瞑想とは

 「ヴィパッサナー瞑想」は、仏教の瞑想の中で最も古い瞑想である。これは、ブッダ自身が直接教えた『念処経』に記されている。

瞑想と「気づき(マインドフルネス)」

 ヴィパッサナー瞑想を行うことで、私たちは人生を特別な方法で観察する能力を育てることができる。物事の本質をあるがままに見られるようになるのだ。この特別な認識方法を「気づき(マインドフルネス)」という。

 気づきは、私たちが普段見ている見方とはまったく異なる。私たちは通常、自分の目の前にあるものをよく見ていない。絶えまなく流れている思考にとらわれすぎているため、真実に気づくことがない。日々の活動に夢中になって時を過ごし、楽しみや喜びをひっきりなしに追い求め、苦痛や不快から逃避している。そのことに、全エネルギーを注いでいるのだ。

 ヴィパッサナー瞑想では、こうした“楽”をさらに得ようとする絶えまない衝動にとらわれることなく、真実を見られるよう、自分自身を育てる。

 皮肉なことに、楽を求めない時にのみ、本当の幸せが得られるのだ。楽を得たいという強い欲望をやわらげる時、真の充実感が生まれてくる。せかせかとあわただしく満足を追い求めるのをやめる時、本物の「生」の美しさが現れる。

変化に気づく

 仏教の観点から見ると、人間は非常におかしな生き方をしている。あらゆるものは無常で変化しているのに、無常なるものを永遠と見ているのだ。

 しかし、変化は常に起こっており、ずっと変わり続けている。今この瞬間も、身体は老化している。でも、誰もそのことに気づいていない。あらゆるものは変化し、古くなり、ゆっくり分解しているのである。そしてある日、肌にシワができていることや関節が痛むことに気づくのだ。

 こうした痛みは、どこから生じているのか?

 しかしヴィパッサナーを実践すれば、絶えまない変化に気づくことができる。人生を、常に流れ続けている動きとして認識できるようになる。

ヴィパッサナー瞑想の目的

 ヴィパッサナー瞑想の目的は、私たちの潜在意識に深く潜んでいる善い性質をすべて完成させることである。それは5つある。

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