わずか「47万円」の金融資産
日本の40代単身世帯の金融資産保有額は、中央値でわずか47万円――。
そんな投稿が、SNSで注目を集めました。
元となったデータは、金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」の「金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」と考えられ、平均値が559万円、中央値が47万円となっています。
同じく、30代では平均値が594万円で中央値が100万円。40代が平均値・中央値とも下回っており、いわゆる「就職氷河期世代」の単身者が置かれた状況の厳しさを表すものとして、話題になりました。
一方、株式会社野村総合研究所の調査によると、純金融資産保有額が1億円以上の層は、2021年時点で150万世帯近くに上ります(「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」/NRI 2023年3月1日)。
文字通り「桁違い」の差であり、日本社会がかつての「一億総中流」から大きく変容していることが窺えます。
今週Pick Upするのは、こうした近年の「格差」について解説した本、『新型格差社会』(山田昌弘/朝日新聞出版)です。
著者の山田昌弘氏は、家族社会学の第一人者。「パラサイト・シングル」や「格差社会」といった言葉を世に浸透させたことで有名です。
このPick Up本を読んだ方は、
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