先週、7月4日はアメリカ合衆国の独立記念日でした。今から247年前の1776年7月4日、アメリカの13の植民地が、英国からの独立を正式に宣言しました。
この独立宣言の起草に関わった一人に、ベンジャミン・フランクリン(1706-1790)がいます。彼は「アメリカ資本主義の育ての親」といわれ、科学者、出版業者、哲学者、経済学者、政治家等々、多方面にわたり功績のあった人物です。
ドイツの社会科学者マックス・ウェーバーが、自著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(マックス・ウェーバー/日経BP社)の中で、「資本主義の精神」の実例として、フランクリンの文章を紹介していることはよく知られています。
今週Pick Upするのは、そのフランクリンが自らの半生を綴った『フランクリン自伝』(フランクリン/岩波書店)です。同書は自伝文学の名著として、また自己啓発書の古典として広く読まれており、アメリカでは2世紀にわたるロングセラーとなっています。日本でも明治中期以降よく読まれるようになり、例えばTOPPOINTで紹介した岩波文庫本は1957年の初版刊行から版を重ねています。普段、弊社が選書の検討のために毎日お邪魔している丸善京都本店で先日確認したところ、店頭在庫分は2023年刊の85刷でした。
さて、この本で一番有名なのは、「13の徳目」について説いたところではないでしょうか。フランクリンは25歳ごろ、次のような計画を思い立ちました。
このPick Up本を読んだ方は、
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