2004年2月号掲載
営業は断られた時から始まる
概要
本書の邦訳版初版は1964年の発行。40年以上さかのぼるが、語られる秘訣や心得は今でも通用するものばかりだ。これはセールスの本質が、とりもなおさず「人と人とのふれあい」にあることを示すものといえよう。近年見直されつつある「ホスピタリティ」の精神についても、学びとるべきものが多い。
要約
真のセールスマンシップとは?
セールスマンは、自分の扱う商品のことをよく知っている。また、どんなふうに販売の話を切り出すか、顧客の質問にどう答えるかについても、教え込まれている。にもかかわらず、なかなか売り込めないのが現実だ。
では、どうすれば思うように売れるのか?
十分に準備せよ
まず、売り込もうとする前に、売り込みやすい雰囲気を作り出すことが重要だ。
要するに、どうすれば顧客が喜んでセールス・トークに耳を傾けてくれるか、その最も良い手段・方法を見つけ出すのである。
顧客を訪問する際、喜んで会ってもらえるようにする手段は色々ある。そして、どんな商談でも、その準備工作は訪問前に行うことができる。
例えば、広告やPR活動は、世間の評判や会社のイメージを高め、売り込みを容易にしてくれる。
また、契約後でも、契約前と同じように顧客の面倒をみるように心がけることも重要だ。
人間とは妙なもので、商品を買うと、「良い買い物をした」と思いたがる。このような気持ちに訴えて、営業力を強化するのである。つまり、引き続き契約者の面倒をよくみて、知人などに紹介してもらえるようにするのである。
友だちを作れ
営業の上手な人とは、良い友人を作り、長く親しく交際し、惜しみなくその友人を助ける人である。こうした人物は、人に親切をして無駄に終わることはないと考えている。