2010年3月号掲載
EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方
Original Title :PRIMAL LEADERSHIP:Realizing the Power of Emotional Intelligence
- 著者
- 出版社
- 発行日2002年6月24日
- 定価2,200円
- ページ数328ページ
※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。
※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。
著者紹介
概要
「EQ」とは、自分の気持ちを自覚し、感情を制御する、あるいは他人の気持ちを感じ取る、といった能力のこと。1995年刊『EQ~こころの知能指数』が世界中でベストセラーとなったことで、広く知られる概念となった。本書では、この『EQ』の著者たちが、リーダーシップにおけるEQの役割を解説するとともに、EQの高いリーダーになるための具体的方法を説く。
要約
EQとリーダーシップ
優れたリーダーは、人の心を動かす。人の情熱に火をつけ、最高の力を引き出す。
リーダーシップを論ずる時、戦略、ビジョン、アイデアなどが話題になるが、優れたリーダーシップは、感情のレベルに働きかけるものなのだ。
戦略を立てるにせよ、人を動員するにせよ、成功するかどうかはリーダーの姿勢にかかっている。
他の要素が完璧だとしても、部下の感情を正しく方向づけてやるという根本的な部分で失敗すれば、満足すべき結果は得られない。
この「感情の問題」は、リーダーシップにおける最も本来的かつ重要なテーマだ。リーダーが感情を良い方向へ導けば、集団の良い資質を引き出せる。これを「共鳴」と呼ぶ。
共鳴を生むことができるかどうかは、リーダーの「EQ(感じる知性)」にかかっている。リーダーが自分の身をいかに処し、周囲との関係をいかに管理するか、ということだ。
EQを最大限に発揮できるリーダーこそが、部下の感情を望ましい方向へ導くことができる。
リーダーは人々にモチベーションを与え、方向を示し、意欲をかりたて、共鳴を引き起こすことによってビジョンを実現していく。
では、リーダーがこうした役割を果たす上で、EQはどのような働きをするのか?
EQには、「自分の感情を認識する」「自分の感情をコントロールする」「他者の気持ちを認識する」「人間関係を適切に管理する」という4つの領域があり、それぞれが共鳴的リーダーシップに不可欠なスキルを提供する。
この4つは相互に関連しており、我々の研究によって、その関係が明らかになった。