2010年6月号掲載
お金とユダヤ人 富を引き寄せる5000年の秘密
- 著者
- 出版社
- 発行日2010年3月31日
- 定価1,572円
- ページ数239ページ
※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。
※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。
著者紹介
概要
ロスチャイルド家をはじめ、ユダヤ人には経済的な成功者が多い。その秘密を、ユダヤ教徒である著者が語った。「複数の視点で考える」「常にリスク分散を考える」「不運に直面することを前提に考える」等々の考え方、そして、そうした考え方を養う教育法、資産を増やすことにつながる生活習慣など、ユダヤ人が守り続けてきた英知を幅広く紹介する。
要約
お金を引き寄せるユダヤの思考法
「ユダヤ人は、強欲で金持ちである」
そんな偏見が世界で広がっている。その典型的な例が、シェイクスピアの『ベニスの商人』に登場するユダヤ人の守銭奴、シャイロックだろう。
そうした偏見は、歴史の中にユダヤ人の経済的成功者が多数存在することから広まったのかもしれない。だが実際のユダヤ人は、宗教的な戒律を重んじ、強欲とは程遠い慎ましい生活をしている。
では、そんなユダヤ人の中に、なぜ経済的成功者が多数輩出されるのか? その秘密は、彼らの考え方、発想の仕方、生き方にある。
複数の視点で考えよ
神がこのことを考えたら、どんな判断を下すのだろうか ―― 。ユダヤ人はこうした発想をする。
もちろん「神の考え」を人間は理解できない。だが、こう考えることで、「別の角度からの視点」が思考の中に生まれる。
すると思索が深まり、その場の感情から離れて、別の次元から客観的に出来事を捉えられる。
人間は物事に向き合うと、様々な考え、感情が湧き上がる。そして、その感情が判断をおかしくする場合が多くある。だが、ユダヤ人のように、別の全く違った視点で考え直す習慣をつけると、自分の感情をコントロールできるようになる。
自分自身を突き放して、冷静になった第三者の目から考えると、苦労も違って見える。もしかしたら、ピンチがチャンスの源になるかもしれない。
こうした独特の思考がユニークな発想を生み、ビジネスと金儲けの役に立っているのである。
質問を繰り返し、本質をえぐり出せ
ユダヤには、「舌の先に幸せがある」という格言がある。舌が生み出す議論、会話が幸せをもたらすという意味だが、その中でも特に「質問」をユダヤ人は大切にする。