2012年2月号掲載

ユダヤ人国際弁護士が斬る! だから損する日本人

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著者紹介

概要

日本では当たり前かもしれないが、国際的に見ればおかしい。そんな日本人ならではの問題点を、ユダヤ教に改宗しユダヤ人となった国際弁護士、石角完爾氏がズバリと指摘。「すぐに諦めてしまう」「『普通はそうしない』とずるい理屈をこねる」…。欧米人からバカにされ、国際的な場で損をすることになる日本人の特徴を、世界の常識と対比しつつ浮き彫りにする。

要約

日本人はなぜ損をしているのか

 私は、2007年にユダヤ教に改宗してから、日本という国をある程度客観的に見るようになった。

 現在、スウェーデンに住み、ユダヤ人の一員として欧米を飛び回っているが、そうした中で思うことがある。

 それは、日本人は国際舞台で仲間外れになっており、そのため損をしているということだ。

なんでも「ハウツー」に頼る

 実は、書店に行けばハウツー本が溢れているのは日本だけである。ヨーロッパの書店にハウツー本はまずないし、アメリカではネットに流れていても、書籍として出ているものは少ない。

 日本では、仕事に、人生に、恋愛にと、とかくハウツーに当たるものが蔓延している。上司とどう接するか、企業の面接にどうやって臨むか、多くの人がハウツー本を研究して事に当たる。

 便利だとは思うが、それが日本人の「考える力」を衰えさせている。ハウツー本に載っていない想定外の事態が起こった時、日本人は何もできなくなっているのではないか。そう思ってしまう。

 ユダヤ社会は、ハウツーを教えない社会である。その代わり、『ヘブライ聖書』(キリスト教でいえば『旧約聖書』)の基本精神に従うことを求める。

 その基本に忠実であることこそ、ユダヤ人にとっての絶対的な成功法則といえる。

 宣誓のあり方でもわかるように、欧米人もやはり聖書を基本に据え、そこにある基本精神に忠実であろうとする。だから大事なところでは、ブレないことが多い。これはイスラムでも同じで、「コラーン」を基本に据え、ブレない。

 ところが現代の日本はどうか? この「基本精神」に当たるものが存在しているだろうか?

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