優秀なナンバー1がいるのに潰れた会社はゴマンとあるが、優秀なナンバー2がいる会社で潰れたところはほとんどない。
解説
会社の命運は、トップである社長にかかっている。常に増収増益を頭に置いて目標を立て、戦略を練り、マネジメントのあり方を決定していく。こうした会社経営の根幹をなすような決断を下すのは、ナンバー1の仕事である。
だが、会社が成長できるかどうかのカギを握っているのは、トップではない。ナンバー2である。なぜなら、実際に社員を動かして目標や戦略を実行するのは、ナンバー2だからだ。
ナンバー1がいくら頭を絞り、目標を設定し、戦略を練っても、実行できなければ何の価値もない。だからこそ優秀なナンバー2が求められるのであり、その手腕に会社の発展がかかっているのである。
この意味で、ナンバー2は単なる補佐役ではなく、最高業務執行責任者(COO)だといえる。
社長の号令だけでは、人の心までは変えられない。社長の意図や目的、将来のビジョンをわかりやすく説明し、皆の気持ちをのせ、自らが社員の手本となって働く ―― 経営サイドと社員サイドの中間に立つ存在が必要になるのだ。
これがナンバー2の仕事、ミドルマネジメントの原点である。