2013年5月号掲載
未来企業は共に夢を見る コア・バリュー経営
著者紹介
概要
書名の「未来企業」とは、共通の価値観のもとに、働く人や顧客を集め、人々の共感を原動力に、ビジネスの常識、社会を変えていく企業のこと。例えば、「WOW(驚嘆)のサービス」で急成長した、靴のネット通販会社「ザッポス」などがそう。本書では、社員が皆、自信と誇りを持って楽しそうに働き、そして長く繁栄する、そんな未来企業になるための秘訣を指南する。
要約
未来企業とは?
未来に羽ばたく企業 ――「未来企業」の条件とは何だろうか。
私は、「共に夢を見ること」だと思っている。
それは第1に、働く人と共に夢を見ることだ。
未来企業は売上や利益を超える崇高な目標を掲げ、それに共感してくれる人を集めて、その人たちの協力を得ながら、目標を達成していく。
第2に、顧客と共に夢を見ること。
「こう生きたい」という顧客の願いを汲み、その実現に向けてひたすらに価値創造する。
第3に、社会と共に夢を見ることである。
「こんな世界に住みたい」という未来像を描き、そのビジョンに人々を巻き込んで、熱烈な支持を得るばかりでなく、新しい世界を共に創っていく。
こうした、共通の目標と価値観のもとに、働く人や顧客を集め、人々の共感を原動力としてビジネスの常識を変え、社会を変えつつある企業が、今、頭角を現してきている。例えば ――
ベリル・カンパニー
ベリル・カンパニーは、1985年に医療警報装置サービスのプロバイダーとして創設された。その後、医療機関を顧客としてコンタクトセンター業務代行など様々なサービスを提供し、今に至る。
米国でコンタクトセンター業務を外部委託している医療機関のなんと95%がベリルのサービスを利用しているという。