2013年6月号掲載
ステーキを売るな シズルを売れ! ホイラーの公式
Original Title :Tested Sentences That Sell:How To Use “Word Magic” To Sell More And Work Less!
著者紹介
概要
効果的なセールスについて体系的に解説した古典的名著。書名の「シズル」とは肉を焼く時の音のことで、商品のセールスポイントを意味する。それの見つけ方をはじめ、売り手が心得るべき言葉遣い、「イエス」と言わせる売り文句等々を披露。10万5000もの売り文句の分析に基づく、人間心理を巧みについたテクニックは、あらゆるものの売り込みに役立つだろう。
要約
ホイラーの5つの公式
私は長い間、セールストークを考え出してテストするという、世界に類のない用語研究所を主宰してきた。
その間、日々フレーズを錬磨してきた私たちの公式を公開してほしいという要望は何度もあった。そこで、その原理を初めて公にする。
様々な業種の成功したセールスマンによって使われたセールステクニック。それは、「5つの公式」および「3原則」にまとめることができる。
まず、5つの公式から紹介すると ――
①ステーキを売るな、シズルを売れ!
「シズル」とは、ステーキをジュージューと焼く、あの音だ。だが、本書でいうシズルとは、あなたが売り込む商品の最大のセールスポイント、言い換えるなら、お客様がそれを買いたくなる主要な理由のことである。
あなたが売るあらゆる商品にシズルが隠されている。それらを見つけ出し、販売に生かすのだ!
気の利いたウェイターなら、シャンパンを売るのではなく、シャンパンの泡を売るのだということをよく知っている。コーヒーを売るのではなく、その風味を売っている。
では、電気掃除機を例にとって、シズルがどれだけ隠されているかを見てみよう。
「ゴミがいっぱいになった時につく赤ランプ」「ゴミのつまり具合を確認できるのぞき窓」「からまないコード」「抜群の吸引力」…。
こうした構造や仕組みも大切だ。だが、「欲しい」と思わせるポイントは、手間がかからないことであり、早く掃除ができることであり、よりきれいになることである。
だから、電気掃除機のセールスマンは、次のようなことを覚えておこう。