2015年8月号掲載
シニアビジネスの新しい主役 Hanako世代を狙え!
- 著者
- 出版社
- 発行日2015年6月4日
- 定価1,760円
- ページ数263ページ
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概要
「Hanako世代」とは、1959~64年生まれで、現在51~56歳の人々のこと。まもなく60代を迎える、バブル景気を謳歌した「消費に欲張りな最後の世代」だ。著者たちの見立てでは、シニア市場で団塊世代以上のビジネスチャンスがある! ただし、従来のシニアビジネスの常識は通じない。この、「生涯主役」で「しおれない」世代の特徴、攻略ポイントを解説する。
要約
Hanako世代の時代背景と価値観
少子高齢化が言われて久しい。その進展に伴い、シニアマーケットの攻略があらゆるビジネスにとって死活問題になっている。
今後のシニアビジネスを考える時、団塊世代をターゲットにすることは理にかなっている。しかし、あまり成功していない現実もある。
そこで、次なる「Hanako世代」(1959~1964年生まれ、現在51~56歳)をターゲティングした方が、より大きなチャンスがあるのではというのが、本書の提案だ。
Hanako世代とは
では、Hanako世代とはいったい何者か。
Hanako世代は、バブル世代や新人類とも呼ばれる。バブル経済を背景に「中流よりもワンランクアップ」や「人と差別化」を志向し、特に女子大生ブームや男女雇用機会均等法による女性登用機運に乗った女性が、世代価値観をリードした。
Hanako世代というネーミングは、雑誌『Hanako』(1988年・平凡出版=現マガジンハウスより創刊)から得たものだ。
創刊時のキャッチフレーズ「キャリアとケッコンだけじゃ、いや。」に象徴されるように、独身時代は雑誌を片手に情報収集を怠りなく、ショッピング、グルメ、海外旅行、スキーなど、旺盛な消費意欲と広範な行動力を発揮した。
そのHanako世代も、2015年現在で51~56歳。子どもの教育や住宅ローンもほぼ終了、定年が視野に入ってきた。世代トップの1959年生まれが2020年には61歳になり、まさにシニアライフをスタートさせるのである。
とは言え、団塊世代をターゲットとしたシニアビジネスは、Hanako世代女性には刺さらずスルーされてしまう。これまで育ってきた時代背景も違うし、育んできた価値観や消費傾向も異なるうえに、これから直面する「シニア」というライフステージに対する捉え方も異なるからだ。
Hanako世代にとっての幸せとは
Hanako世代女性は、自分が1人の女性として輝いていることを何よりも大切にしている。
輝く条件としては、まず仕事や趣味など自分の好きなことができていること、それらをある程度極められていること。