2015年8月号掲載

マルクス・アウレーリウス 自省録

Original Title :TA EIS HEAUTON

マルクス・アウレーリウス 自省録 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

第16代ローマ皇帝、マルクス・アウレーリウス・アントーニーヌス。良く国を治めたことから、「五賢帝」の一人とされる。哲学的思索を好み、折に触れ、自省自戒の言葉や人間の義務や幸福について書き留めた。それが、この『自省録』だ。自らのために書いたものだが、真摯な内省に基づく言葉は色あせず、今に生きる私たちにも、貴重な気付きを与えてくれる。

要約

マルクス・アウレーリウスの言葉

 ローマ帝国の皇帝、マルクス・アウレーリウス・アントーニーヌス。

 彼は折に触れ、心に浮かぶ感慨や思想や自省自戒の言葉などを、断片的に書き留めていた。それが、この『自省録』として伝わる手記である ―― 。

*  *  *

 祖父ウェールスからは清廉と温和を教えられた。

 母からは、神を畏れること、および惜しみなく与えること。悪事をせぬのみか、これを心に思うさえ控えること。また、金持ちの暮らしとは遠くかけはなれた簡素な生活をすることを学んだ。

 父からは、温和であることと、熟慮した結果いったん決断したことはゆるぎなく守り通すこと。いわゆる名誉に関して、空しい虚栄心を抱かぬこと。労働を愛する心と根気強さ。公益のために忠言を呈する人々に耳を貸すことを教えられた。

 明け方から、自分にこう言いきかせておくがよい。うるさがたや、恩知らずや、横柄な奴や、裏切り者や、やきもち屋や、人づきの悪い者に私は出くわすことだろう。

 たとえ君が3千年生きるとしても、いや3万年生きるとしても、記憶すべきは、何人も現在生きている生涯以外の何ものをも失うことはないということである。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

五輪書 全訳注

宮本武蔵 講談社(講談社学術文庫)

フランクリン自伝

フランクリン 岩波書店(岩波文庫)

二宮金次郎に学ぶ生き方

中桐万里子 致知出版社

私の親鸞 孤独に寄りそうひと

五木寛之 新潮社(新潮選書)