2016年12月号掲載
フランス人は10着しか服を持たない パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣
Original Title :Lessons from Madame Chic:20 Stylish Secrets I Learned While Living in Paris
- 著者
- 出版社
- 発行日2014年10月30日
- 定価1,540円
- ページ数239ページ
※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。
※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。
著者紹介
概要
間食はせず、食事を存分に楽しむ。上質な物を少しだけ持ち、大切に使う…。物質主義の米国からフランスに留学した著者が、パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣を明かす。興味深いエピソードとともに語られる、日常の中にささやかな喜びを見つける生き方。それは、本当の意味で「生きる」ということを教えてくれる。
要約
“暮らしの質”を高める秘訣
2001年、南カリフォルニア大学の学生だった私は、交換留学生としてパリへ行き、フランス人家庭にホームステイすることになった。
私には、パリにいる間に学びたいことが山ほどあったが、「人生の生き方」についてこれほど多くのことを学ぶとは、思ってもみなかった ―― 。
間食はシックじゃない
ホームステイの初日、夕食を終えて何時間かすると、お腹が空いてきた。ホストファミリーと会ったばかりで少し緊張し、フランス語で会話するのに必死で、お腹いっぱい食べられなかったのだ。
結局、その夜はお腹を空かせたままベッドにもぐりこんだ。何だか不思議な感覚だったが、意外と悪くなかった。というか、新鮮な感じだった! たぶんそれまで、私は本当にお腹が空いたことがなかったのだ。カリフォルニアでは、少しでもお腹が空いたらすぐに何か食べていた。
それからしばらくして気づいたのだが、フランス人はほとんど間食をしない。ホストファミリーのマダム・シック(仮名)の一家も例外ではなく、家族全員がきちんとした食習慣を守っていた。
毎朝、同じ時間に朝食をとり、お昼はカフェなどでランチタイムを楽しみ、夕食は再び家族でテーブルを囲んで最低3皿のコース料理をいただく。
誰だって、毎日の食事がそれくらい楽しみだったら、せっかくの食事の前にクラッカーでお腹をふくらませたりするわけがない。
情熱をもって食べる
おいしく食べて栄養をとりたいと思うなら、食に対する姿勢はとても重要。マダム・シックの一家は、食に対する姿勢がとてもポジティブだった。
家族そろって夕食のテーブルを囲む時には、料理や食材のことが話題になった。「このワイン、あの地方のワインだって知ってた?」「このタルトのアプリコットはとってもジューシーだね」…。
ところがアメリカでは、多くの人はごちそうを目の前にすると、こんなことを言う。
「クリームがたっぷり入っていそう! 明日はジムに行かなくちゃ!」「ねえ、この料理、いったい何カロリーあると思う?」