2019年9月号掲載

プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか

Original Title :THE ESSENTIAL DRUCKER ON INDIVIDUALS

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著者紹介

概要

ビジネス界に多大な影響を与えた思想家、ドラッカー。その膨大な著作の中から、個人の生き方、働き方に関する論考を抜き出し、まとめた。これからの時代、知識労働者が成果をあげるためにすべきこととは。自分をいかにマネジメントするか。ドラッカー自らの経験も交え、一流の仕事ができるようになるための秘訣を語る。

要約

私の人生を変えた経験

 西洋では数百年に一度、際立った転換が起こる。社会は数十年をかけて、次の新しい時代のために準備をする。世界観を変え、価値観を変える。社会構造を変え、政治構造を変える。やがて50年後には、新しい世界になる。

 例えば、かつてルネッサンスがあり、産業革命があった。そして今日、再び転換の時が訪れた。ポスト資本主義社会への移行だ。

 転換後の社会がどうなるか。答えの多くは、いまだ時の彼方に隠れている。とはいえ、いくつかの分野、特に社会とその構造に関しては、すでに基本的な変化が起きている。今後の社会が、資本主義社会でも社会主義社会でもないことは確かだ。その主たる資源が知識であることも確かである。

 今や、知識が経済活動の中心的な資源である。そのような新しい意味における知識とは、効用としての知識、すなわち社会的、経済的成果を実現するための手段としての知識である。

目標とビジョンをもつ:ヴェルディの教訓

 知識によって働く者は、いかにして変化を乗り越え、成果をあげられるようになるか。

 これは、1人1人の人間にとり最大の問題だ。従って、私個人の経験も参考になるかもしれない。

 私は高校卒業後、ドイツのハンブルク大学に入った。当時の大学は授業に出なくてもよかった。そこで、商社の見習いになる。勤務時間は朝7時半から夕方4時まで。自由時間はたくさんあった。

 暇な夜の時間、私は、勤め先のそばにあった市立図書館で毎日、ドイツ語、英語、フランス語の本を読み、週1回はオペラを聴きにいった。

 調べてみると、力強く人生の喜びを歌いあげるあのオペラは、80歳の時の作品だった。私は、すでにワーグナーと肩を並べる身でありながら、しかも80歳という年齢で、なぜ並外れて難しいオペラをもう1曲書くという大変な仕事に取り組んだのか、との問いに答えた彼の言葉を知った。

 「いつも失敗してきた。だから、もう一度挑戦する必要があった」

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