2014年12月号掲載

スタンフォード・マッキンゼーで学んできた熟断思考

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著者紹介

概要

あの時こうしていれば…。大抵の人は、自分の決断を後で悔いた経験があるのでは? 本書が紹介する「熟断思考」はそうした後悔をすることのない、ベストな決断をするための技法だ。個人のキャリア設計、企業の事業戦略の転換など、“これからの大事なこと”に取り組む時に役立ち、誰でも確実にできる。この意思決定法のポイントを、考案者である著者が解説する。

要約

「熟断思考」のすすめ

 近年、3C分析、SWOT分析、ロジックツリーといった「フレームワーク」を駆使して、問題解決を図ろうとする人たちが多くいる。

 私はこの流れに対して、1つ不安に思うところがある。それは、フレームワークを使っても解けない問題や課題があるということがあまり知られていないということだ。

ロジカルシンキングの限界

 例えば、次のような課題に直面することがある。

  • ・新規事業に関する提案を上司から求められたが、どこから手をつければいいのか?/ある程度の腹案はできたが、本当にこの内容でいいのか?
  • ・アジアの成長市場を取り込むには、大型設備投資が必要だ。だが、競争が激しく価格下落のリスクもある中、大きく攻めに出て大丈夫か?

 これらは、いわゆるロジカルシンキングだけでは解けない課題の例である。

 共通するポイントは、次のようなものだ。

 「未来の状況変化・不確実性によって、結果が大きく変わるかもしれないことを想定した上で決断しなければならない」「決める事柄が多すぎて、選択肢が無数に出てきてしまう」「選択肢をどのような基準に沿って選べばいいのかわからない」

 ロジカルシンキングを活用して、深く考えたとしても、直ちにこうした課題に対する答えには到達できない。というのも、ロジカルシンキングで集めた材料から戦略構想を練る場合、アイデアの「ひらめき」や「跳び」が必要になるからだ。

熟断思考とは?

 そのような場面で役立つのが、「熟断思考」だ。

 私たちが直面する様々な課題の特徴は、次の3つのタイプに分類できる。

・選択肢で悩むもの

 どっちへ進むべきか? どちらを選ぶべきか? どうすべきか?

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