2018年2月号掲載

ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方

Original Title :THE LITTLE BOOK OF HYGGE

ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

「世界で最も幸せな国」デンマークで大切にされている暮らしのあり方、それが「ヒュッゲ」だ。例えば、キャンドルに火をともしたり、友人を家に招いて食事をしたり…。人と温かくつながり、満ち足りた時を過ごす。ヒュッゲを軸にした、そのシンプルで心地よいライフスタイルが、豊富な写真を添えて紹介される。

要約

「ヒュッゲ」について話しましょう

 私の仕事は、「みんなを幸せにするものは何か」について研究することである。働いているところは「ハピネス・リサーチ研究所」という。

 私たちがデンマークに研究所をつくって活動しているのは、この国が「世界で最も幸せな国」の上位に名を連ねる常連だからだ。

 各国の様々なメディア、政治家や研究者が「なぜ、デンマーク人はそんなに幸せなのか」と質問を寄せてくる。気候は厳しく、しかも世界で最も税金の高いデンマークが、一体なぜ? と。

 未来への不安を減らす「福祉国家」というしくみは、デンマークが幸せな国であるゆえんと言っていい。しかし最近、私は多くの人が見逃していた点があることに気がついた。それが「ヒュッゲ」である。この言葉は、「満ち足りること」という意味のノルウェー語から来ている。

 「満ち足りること」「幸せであること」とヒュッゲにつながりがあるのは偶然ではない。では、ヒュッゲをつくり出すにはどうすればよいのか?

キャンドルをともせば、ヒュッゲはすぐにやってくる

 デンマーク人に、「ヒュッゲと聞いて思い浮かべるものは何か?」とたずねると、なんと85%以上の人が「キャンドル」と答える。

 ヒュッゲな状態をつくる一番の近道は、キャンドルに火をともすことだ。実は、デンマークは1人当たりのキャンドル消費量がヨーロッパで一番多く、年間消費量は6kgにもなる。2番目に多いのはオーストリアだが、消費量は3.16kg。デンマークは、その2倍近い量を消費している。

 ただし、アロマキャンドル(香りつきのキャンドル)はあまり人気がない。アロマキャンドルは人工的なものとされ、自然のもの、オーガニック製品を好むデンマーク人は使いたがらないのだ。

照明へのこだわり

 なぜデンマーク人は、あかりにこだわるのか? それは、10月から3月までの間、自然の光を浴びられないからだ。この間、デンマークは暗闇に包まれる。反面、デンマークの夏は美しく輝く。待ちに待った太陽が帰ってくると、人々はわれ先にと自然光の降りそそぐ場所を探し求める。

 暗くて寒い冬、短い夏、1年365日のうち179日もある雨の日。それがデンマークという国だ。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

ラ・ロシュフコー箴言集

ラ・ロシュフコー 岩波書店(岩波文庫)

中国古典の名言・名句三百選

守屋 洋 プレジデント社

それでも人生にイエスと言う

V・E・フランクル 春秋社

フランス人は10着しか服を持たない パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣

ジェニファー・L・スコット 大和書房