ギャンブルでは、たいていの場合、プロが勝つ。なぜか?
アマチュアのギャンブラーは自分に都合の良いカードが出るように願ったり、祈ったりする。これは楽観主義に他ならない。
それに対してプロは自分に不利なカードが回ってきた時のことを考えながら行動する。これが、プロがアマチュアに勝る理由である。
解説
運・不運の違いはどこにあるのか?
その答えを求め、ジャーナリストのマックス・ギュンターは1000人以上の人生を観察した。
その結果、わかったのは、運の良い人は総じて悲観的だということ。一方、どんなに悪い結果でも気にせず、いつも陽気な楽観主義者は、残念ながら不運な人生を歩むという。
運の悪い人が抱えている問題は、「運」と「計画」を区別できないことにある。
不運な人は、何度かの成功に気を良くして、「成功したのは自分がうまくやったからだ」と勘違いし、同じ戦術を繰り返す。そして、最後には必ず失敗する。
仕事、人間関係、お金に関して、運の良い人は「運」と「計画」を区別する。自分の思い通りになることは限られている。この点をわきまえているからこそ、運の良い人はこう考える。
「状況が悪い方向に進むこともある。だから、悪い結果が起きることを想定しなければいけない。最悪の結果は何か? それはどういうものか? 自分を守るために何ができるのか?」
プロのギャンブラーは、楽観主義を拒絶することによって勝ち続ける。さらに、最悪のケースを想定し、自分に不利なカードが回ってきた時のことを考えながら行動する。これが、プロがアマチュアに勝る理由である。
ウォール街でも同じで、投資における敗者は楽観主義者なのだ。