2025.01.17

 カエルを二匹取ってきて、一匹を水を入れた鍋に入れる。その鍋を徐々に温める。温度の変化が少しずつであるので、カエルは何の不安も持たずに心地よく鍋の中にうずくまっている。カエルはいつでも逃げ出そうと思えば逃げ出せるのに、温度が上がっていっても何の意識も持たず、そして高温になっても気づかず、やがて沸騰した湯の中でゆで上がって、最後は死んでしまう。
 今度は、もう一匹のカエルを持ってきて、その沸騰した湯の中へ入れる。当然カエルはびっくりして、必死で鍋から飛び出す。そのカエルは火傷をするかもしれないが、死なずにすむ。すなわち、前者は変化に気づかずに死に、後者は反射的に変化を察知して生き残る。

解説

 このように、少しずつ上昇する温度の変化に気づかないカエルがゆで上がってしまう現象を「ゆでガエル現象」という。社会では、こうした現象を頻繁に目にする。そしてその大半が、大きな社会的問題や経営・政治の問題に発展している。
 我々も変化に対する感度を落としていると、早晩ゆでガエルになる。そうならないよう、変化に対応していかなければならない。
 ゆでガエル現象に陥っているかどうかを見極めるチェックポイントは、次の通りである。

    • ①上から降りてくる仕事をこなしている
    • ②変化もなく、平凡で心地良い状態である
    • ③興奮することもなく、新たに大きな挑戦もない
    • ④熱中することも少ない
    • ⑤人生に対する特に大きな目標もない

 これらに当てはまるなら、変化に対する感度が落ちる「マンネリ化」の状態だ。熱湯をかぶって、目を覚まさなければならない。

このTOPPOINT NOTEを読んだ方は、
他にこんな記事にも興味を持たれています。

新刊ビジネス書の
要約を紹介する月刊誌
『TOPPOINT』
本誌を
サンプルとして無料
お送りいたします。

  • book01

    熟読

    毎月大量に発行される新刊ビジネス書や、文化、教養に関する新刊書などを、100冊前後吟味します。

  • book02

    厳選

    熟読した本の中から特に「切り口や内容が新鮮なもの」「新たな智恵やヒントが豊富なもの」10冊を厳選します。

  • book03

    要約

    読者の方が、本を購入される際の「判断基準」となるよう、原著の内容を正確に、わかりやすく要約します。

購読者の約7割が、経営者および
マネジメント層の方々。
購読者数は1万人以上!
その大半の方が、6年以上ご愛読。

まずは、1冊無料試読
TOPPOINT編集部厳選「必須のビジネス名著100選 2025年選書版 オールタイムベスト10ジャンル×10冊」を1部無料謹呈! TOPPOINT編集部厳選「必須のビジネス名著100選 2025年選書版 オールタイムベスト10ジャンル×10冊」を1部無料謹呈!