2017年11月号掲載

元日銀審議委員だから言える 東京五輪後の日本経済

著者は元日本銀行審議委員。白川前総裁と黒田現総裁のもと、日銀が様々な金融政策を実行する場に立ち会ってきた。この、わが国の金融政策の最前線にいた経験をもとに、日本経済の現状、そして今後を語った。2013年に始まる「異次元緩和」の功罪を徹底検証するとともに、2020年の東京五輪後の日本経済のゆくえを見通す。

著 者:白井さゆり 出版社:小学館 発行日:2017年9月
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2017年11月号掲載

インターネットは自由を奪う 〈無料〉という落とし穴

インターネットの誕生後、情報の発信・収集が容易になり、生活は便利になった。ネットは良いものを行き渡らせ、平等な世の中をつくるといわれた。だが実際には、既存産業は破壊され、格差は拡大している。こうした問題にどう対処すべきか? ネットと社会の現状、今後のあり方を、シリコンヴァレーの起業家が語る。

著 者:アンドリュー・キーン 出版社:早川書房 発行日:2017年8月
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2017年10月号掲載

仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること

AI(人工知能)の発展が著しい。識者の予測では、2035年には仕事の半分以上がAIとロボットに奪われるという。この「仕事消滅」はどのように起きるのか? どんな仕事から消え、人の生活はどうなるのか? 人類にとって重大かつ緊急の問題を、経済学の観点から考察するとともに、AIの時代を生き抜くための処方箋を提示する。

著 者:鈴木貴博 出版社:講談社(講談社+α新書) 発行日:2017年8月
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2017年10月号掲載

インバウンドの罠 脱「観光消費」の時代

「インバウンド」とは、外から中へ入り込むこと。一般に、外国人の訪日旅行を意味する。その数は年間2000万人超、2020年には4000万人になるとの予想も。大きな経済効果が期待されるが、問題も数多い。本書は、最多の中国人客に翻弄される、日本のインバウンドの現状を考察。経済効果一辺倒の「おもてなし」に警鐘を鳴らす。

著 者:姫田小夏 出版社:時事通信社 発行日:2017年8月
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2017年9月号掲載

「西洋」の終わり 世界の繁栄を取り戻すために

戦後、日米欧の西側諸国は、開かれた社会、権利の平等などを背景に繁栄を謳歌してきた。だがグローバル化に伴う不平等を背景に、世界中で移民排斥、孤立主義を訴える政党が支持を集めるなど、繁栄をもたらした「西洋の理念」が危機に瀕している。その復活のために、何をすべきなのか。元・英エコノミスト誌編集長が提言する。

著 者:ビル・エモット 出版社:日本経済新聞出版社 発行日:2017年7月
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2017年9月号掲載

爆買いされる日本の領土

明治維新の頃より、わが国の領土はたびたび外国に脅かされてきた。北方四島、竹島、尖閣諸島…。そして今、中国資本による大規模な土地買収が、北海道で「合法的に」行われている。中国の狙いは、何なのか。現地取材をもとに爆買いの実態を報告するとともに、領土に対する日本の意識の希薄さ、無防備ぶりに警鐘を鳴らす。

著 者:宮本雅史 出版社:KADOKAWA(角川新書) 発行日:2017年7月
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2017年9月号掲載

反脆弱性 [上] 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

リーマン・ショック、アラブの春、原発事故…。予測不能、不確実な世界を私たちは生きている。その不確実性を味方につけ、したたかに生き抜くためのカギが「反脆弱性」だ。「現代の予測、予知、リスク管理のアプローチを根底からひっくり返したい」という著者が、混迷を極める今こそ必要な、新たな“思考のものさし”を示す。

著 者:ナシーム・ニコラス・タレブ、望月 衛(監訳) 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2017年6月
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2017年8月号掲載

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

人口の将来推計に基づき、日本の未来に起こり得る問題を年代順にまとめ、その対策を記した書である。2020年、女性の半数が50歳超に。2030年、百貨店や銀行、老人ホームが地方から消失。2042年、高齢者人口がピークを迎える…。こうした未曾有の事態を乗り越え、小さくとも豊かな国であり続けるための処方箋を示す。

著 者:河合雅司 出版社:講談社(講談社現代新書) 発行日:2017年6月
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2017年8月号掲載

18時に帰る 「世界一子どもが幸せな国」オランダの家族から学ぶ幸せになる働き方

「世界一子どもが幸せな国」といわれる、オランダ。なぜ、そう評価されるのか、国民はどう働き、どう暮らしているのか、現地取材を基に報告する。表題の「18時に帰る」という習慣をはじめ、紹介されるしなやかな働き方・生き方の数々は、長年の改革のたまもの。「働き方改革」が叫ばれる日本に、多くの示唆を与えてくれる。

著 者:秋山 開 出版社:プレジデント社 発行日:2017年6月
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2017年7月号掲載

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

「世界全体を豊かにする方法は、グローバリゼーションしかない」。これまで、こうした言説は世界の常識として肯定的に語られてきた。だが近年、米国や英国など先進各国で内向きの動きが目立つ。その背景にあるものとは? 従来の資本主義が限界を迎える中、世界経済が向かう先とは? エコノミストの水野和夫氏が考察する。

著 者:水野和夫 出版社:集英社(集英社新書) 発行日:2017年5月
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2017年7月号掲載

エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層

エマニュエル・トッド。識者の多くが見抜けなかった英国のEU離脱、トランプの米大統領当選などを的中させたフランスの人類学者である。なぜ、その読みは当たるのか。彼の大胆な発言を支える、家族人類学・人口動態学の理論をわかりやすく解説した。さらに、トッドの理論を援用しつつ、世界の国々の歴史と今を読み解く。

著 者:鹿島 茂 出版社:KKベストセラーズ(ベスト新書) 発行日:2017年5月
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2017年7月号掲載

不動産格差

アベノミクスや東京五輪の恩恵を受け、価値を保てる不動産はほんの一握り。大半は下落に向かい、全国で空き家が増え続ける ―― 。不動産の市場動向に詳しい著者が、その未来を予測した。格差がすでに顕在化していることを各種資料をもとに説明し、今後、不動産とどうつきあえばいいか、実際的なアドバイスを行う。

著 者:長嶋 修 出版社:日本経済新聞出版社(日経プレミアシリーズ) 発行日:2017年5月
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2017年6月号掲載

誰が日本の労働力を支えるのか?

2030年までに、日本から700万人以上の働き手が失われる ―― 。来たるべき深刻な人手不足にどう対処すべきか、考察した。示される解決策は、人工知能やロボットなどの「デジタル労働力」と「外国人労働力」の活用。それぞれが担う役割や、今後生じ得る課題などを述べる。未来について考える上で、一助となる1冊だ。

著 者:寺田知太、上田恵陶奈、岸 浩稔/森井愛子 出版社:東洋経済新報社 発行日:2017年4月
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2017年6月号掲載

超一極集中社会アメリカの暴走

シリコンバレーとウォール街。アメリカの技術革新と金融のメッカに、今、富と権力が集中し、産業構造が激変しつつある。一方、その変化に取り残されて、失業し、困窮する人は多い。まさに「超一極集中」というしかない、米国社会の凄まじい現状、深刻な格差拡大がもたらされた原因を、在米36年のアナリストが伝える。

著 者:小林由美 出版社:新潮社 発行日:2017年3月
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2017年6月号掲載

フリーエージェント社会の到来 新装版 組織に雇われない新しい働き方

これまでアメリカ社会を象徴していたのは、「オーガニゼーション・マン(組織人間)」だった。しかし今、自宅を拠点に1人で起業する、臨時社員やフリーランスとして働くといった、「フリーエージェント」が増えつつある。彼らは、なぜこの生き方を選び、どのように働いているのか。全米での調査を基に、新たな働き方を論じる。

著 者:ダニエル・ピンク 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2014年8月
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2017年5月号掲載

2100年へのパラダイム・シフト 日本の代表的知性50人が、世界/日本の大変動を見通す

「2100年」に向け、これからの世界、人間のありようを多角的に探究したものである。今、世界と日本で起こりつつある、あるいは起こさねばならない「パラダイム・シフト」(思考の枠組みの転換)とは ―― 。中国の台頭、若者の“ローカル志向”等々、個々の事象の根底にある潮流を、日本を代表する識者たちが明らかにする。

著 者:広井良典(編)、大井浩一(編) 出版社:作品社 発行日:2017年3月
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2017年4月号掲載

マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている

世界は今、激変しつつある。産業や企業、さらには国や都市が、従来の常識では考えられない方向へ動いている。マッキンゼーの研究部門の著者たちは、こうした変化をもたらしているのは“4つの破壊的な力”だという。それがいかなるものか、そして企業の対応策、物の見方をリセットするための戦略思考を、各種事例を交え説く。

著 者:リチャード・ドッブス、ジェームズ・マニーカ、ジョナサン・ウーツェル 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2017年1月
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2017年4月号掲載

ダーク・マネー 巧妙に洗脳される米国民

副題「巧妙に洗脳される米国民」。自分たちに都合のよい政治を実現するため、カネでシンクタンクや大学、政治家を操る。「ティーパーティ運動」など、一見、草の根運動に見える活動に資金を出し、主導する ―― 。豊富な資金で政治を動かす米国の億万長者の正体を、『ニューヨーカー』誌のベテラン記者が徹底取材により暴いた大著。

著 者:ジェイン・メイヤー 出版社:東洋経済新報社 発行日:2017年2月
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2017年4月号掲載

政府の隠れ資産

国民の目から隠されているが、ほとんどの国の政府は莫大な資産を所有している。それは「パブリック・ウェルス」(国有企業、インフラなど政府所有の公共資産)。うまく運用すれば債務削減と経済成長を同時に実現できるが、お粗末な運用だと経済や政治に悪影響を及ぼす。この“隠れ資産”の実態と、望ましいあり方を示す。

著 者:ダグ・デッター、ステファン・フォルスター 出版社:東洋経済新報社 発行日:2017年2月
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2017年3月号掲載

ザ・トランポノミクス 日本はアメリカ復活の波に乗れるか

トランプ大統領の経済政策構想が実行されれば、世界経済は大きな転換点を迎える可能性がある ―― 。こう指摘し、トランプ政権誕生が示唆するもの、そして米国および世界経済に及ぼす影響を考察。レーガノミクスに似た経済政策「トランポノミクス」の正体を明かす。今後の経済を考える上で、たたき台となる1冊といえよう。

著 者:安達誠司 出版社:朝日新聞出版 発行日:2017年1月
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