2023年2月号掲載

新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る

欧米諸国で対立が深まっている。それは、かつてのイデオロギー上の「左右」ではなく、階級の「上下」の対立だ。高学歴のエリート層による新自由主義的な支配体制に、労働者階級の不満が爆発、ポピュリズムの反乱が起きた。どうすれば階級の壁を超え、連帯できるのか? 分断を解消するカギは、「民主的多元主義」だという。

著 者:マイケル・リンド、施 光恒(監訳) 出版社:東洋経済新報社 発行日:2022年12月
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2023年2月号掲載

世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか

今、世界に“食料危機”が迫っている。ウクライナ戦争や異常気象など様々なリスクが顕在化する中、有事に備え、安定的に食料を確保することは喫緊の課題だ。にもかかわらず、日本の食料自給率は先進国で最低水準、“食料安全保障”への備えもない。そんな状況をもたらした政治の責任を問い、輸入頼りの食料政策に警鐘を鳴らす。

著 者:鈴木宣弘 出版社:講談社(講談社+α新書) 発行日:2022年11月
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2023年1月号掲載

MEGATHREATS(メガスレット) 世界経済を破滅させる10の巨大な脅威

人類は今、様々な「巨大な脅威(メガスレット)」に直面している。過剰債務、スタグフレーション、脱グローバル化…。これらの脅威はかつてない規模で進み、広範囲に大損害をもたらす可能性が高い。破滅は目の前だ! かつて2007年の世界金融危機を予知し、対応した米国の経済学者が、“世界大混乱”を警告、備えを促す。

著 者:ヌリエル・ルービニ 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2022年11月
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2023年1月号掲載

この一冊でわかる世界経済の新常識2023

変化が激しく、先を読むのが難しい今日の世界情勢。2023年、各国経済はどのような局面を迎えるのか、大和総研のエコノミストたちが考察した。米国は高インフレに耐えられるか。エネルギー危機に直面するEUは? 厳しい外部環境の中、日本の経済活動は正常化できるのか…。世界経済の基礎知識を示しつつ、多面的に展望する。

著 者:熊谷亮丸(監修)、大和総研(編著) 出版社:日経BP 発行日:2022年11月
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2022年12月号掲載

危機の地政学 感染爆発、気候変動、テクノロジーの脅威

著者は地政学の第一人者、イアン・ブレマー氏。氏いわく、世界は今、3つの危機 ―― パンデミック、気候変動、破壊的な新技術に直面している。だが、米国内の分断、米中両国の対立のため、国際的信頼関係が築けず、危機に立ち向かうのが難しいという。では、危機を克服するにはどうすればよいか。実現可能性の高い解決策を示す。

著 者:イアン・ブレマー、稲田誠士(監訳) 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2022年10月
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2022年12月号掲載

最新 戦略の地政学 専制主義VS民主主義

「地政学」は、国家の戦略形成に、地理的な環境や歴史などが与える影響を探る学問だ。2022年、ロシアのウクライナ侵攻で、専制主義と民主主義の国々の対立が深まっている。激変する国際情勢。それを理解する上で、カギとなるのが地政学だ。安全保障の専門家が、地政学の視点から大国の地政戦略、“新冷戦”の時代を俯瞰する。

著 者:秋元千明 出版社:ウェッジ 発行日:2022年9月
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2022年12月号掲載

世界から戦争がなくならない本当の理由

第二次世界大戦が終わって70年余り。しかし、戦争やテロは、常にどこかで起きている。ベトナム、アフガニスタン、中東、そしてウクライナ…。「戦争のない世界」はやって来るのか。そして、日本は本当に「平和」なのか。多方面で活躍するジャーナリストが、戦後の世界と日本を振り返り、戦争をなくすための教訓を引き出す。

著 者:池上 彰 出版社:祥伝社(祥伝社新書) 発行日:2019年8月
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2022年11月号掲載

アメリカとは何か 自画像と世界観をめぐる相剋

ポピュリズムが頭をもたげ、保守派とリベラル派の対立が激しさを増す米国。今、この国の民主主義、アイデンティティが大きく揺らいでいる。なぜか? そしてこれは、米国の歴史においてどう位置づけることができるのか? 建国からの歩みをたどりつつ、深さを増す現代米国の分断状況を分析し、民主主義の行方を展望する。

著 者:渡辺 靖 出版社:岩波書店(岩波新書) 発行日:2022年8月
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2022年11月号掲載

オシント新時代 ルポ・情報戦争

「オシント」とは、公開情報に基づく情報収集・分析のこと。SNSなどが発信する膨大な情報の真偽を判別する。ウクライナ侵攻でのロシアの嘘を見破り、国際犯罪捜査やビジネスにも活用されるなど、今、注目を集める技法だ。本書は、政府や企業などの「不都合な真実」に肉薄するオシントの現状を徹底取材。その可能性を探る。

著 者:毎日新聞取材班 出版社:毎日新聞出版 発行日:2022年9月
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2022年10月号掲載

強権的指導者の時代 民主主義を脅かす世界の新潮流

ナショナリズムをあおり、個人崇拝を奨励し、国家機関を軽んじる。近年、世界各地で「強権的指導者」が台頭している。プーチン、習近平、トランプ…。彼らの政治スタイルは民主主義を脅かす。こうした新しい潮流はいつ頃、定着したのか? その背景には何があるのか? 世界秩序を壊しかねない、強権的指導者の正体に迫る。

著 者:ギデオン・ラックマン、村井浩紀(監訳) 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2022年8月
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2022年10月号掲載

Slowdown 減速する素晴らしき世界

技術変革は将来も急速に進む、経済成長は永遠に続く…。これまで、こうした考え方が、経済や政治、社会の大前提だった。だが今、あらゆることが“スローダウン”し始めている。そして、それは良いことだ。住まいも教育も改善し、過酷な仕事も減る。本書は、膨大なデータをもとに、「加速時代の終焉」と「世界の安定化」を示す。

著 者:ダニー・ドーリング 出版社:東洋経済新報社 発行日:2022年7月
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2022年9月号掲載

ダボスマン 世界経済をぶち壊した億万長者たち

毎年、スイスで開催される「世界経済フォーラム総会」(通称ダボス会議)に集う、名だたる億万長者たち。“ダボスマン”と呼ばれる彼らは、これまで言葉巧みに嘘を浸透させ、減税や規制緩和を勝ち取ってきた。そんなダボスマンの論理や世界経済への影響などについて、ニューヨーク・タイムズ紙の記者が明らかにする。

著 者:ピーター・S・グッドマン 出版社:ハーパーコリンズ・ジャパン 発行日:2022年6月
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2022年9月号掲載

中国減速の深層 「共同富裕」時代のリスクとチャンス

中国経済は、高度成長期を過ぎ、今や減速期に入りつつある。主要国トップの巨大市場は、これからどうなるのか? 習近平政権が進める「共同富裕」政策、急速に進む少子化、デジタル経済の急拡大、ハイテク分野の米中デカップリング…。経済を左右する様々なデータをもとに中国が直面するリスクを分析、今後の中国経済を見通す。

著 者:福本智之 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2022年6月
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2022年8月号掲載

人口大逆転 高齢化、インフレの再来、不平等の縮小

1990年頃からの中国の台頭、ソ連崩壊に伴う東欧の世界経済への再統合で、世界の労働力は増大し、国家間の所得格差は改善した。だが、高齢者の増加により、今後、世界の人口構成は劇変し、グローバル化も減速する。世界経済の未来はどうなるのか? 過去30年と今後30年における世界経済の長期トレンドを分析し、警告を発する。

著 者:チャールズ・グッドハート、マノジ・プラダン 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2022年5月
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2022年8月号掲載

プーチンの世界 「皇帝」になった工作員

ウラジーミル・プーチン。ロシアのトップとして君臨し続ける彼はどんな人物なのか? そしてその支配下にある国家・ロシアの行動原理とは? 米国のトップアナリストが、プーチンの行動や築いたシステムを徹底分析。彼の人間性や世界観、およびロシアがいかなる国家か、膨大な資料、綿密な取材を基に解き明かす。

著 者:フィオナ・ヒル、クリフォード・G・ガディ、畔蒜泰助(監修) 出版社:新潮社 発行日:2016年12月
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2022年8月号掲載

NATOの教訓 世界最強の軍事同盟と日本が手を結んだら

世界で最も成功した地域平和の実現例。それが「NATO(北大西洋条約機構)」である。1949年の発足以来、70年間、加盟国の本土は一度も武力攻撃を受けていない。この「最強の軍事同盟」の歴史、実績などを紹介する。ロシアや中国の動きにより「新冷戦」が始まりかねない今、日本の安全保障を考える上でも、示唆に富む内容だ。

著 者:グレンコ・アンドリー 出版社:PHP研究所(PHP新書) 発行日:2021年5月
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2022年7月号掲載

世界少子化考 子供が増えれば幸せなのか

出生率が下がり続け、2100年の人口は今の半分、6000万人になると見られる日本。少子化対策は、喫緊の課題とされる。だが、少子化は悪いことなのか? 世界に目を向ければ、受け止め方や対策は様々だ。中国、フランス、イスラエル…。毎日新聞外信部の記者たちが、各国の現状を報告、日本の少子化対策のヒントを提供する。

著 者:毎日新聞取材班 出版社:毎日新聞出版 発行日:2022年4月
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2022年7月号掲載

The World[ザ・ワールド] 世界のしくみ

米国の地位の低下、中国の台頭、ロシアの世界秩序への挑戦…。今日、世界が直面する問題に、どう向き合うか? 世界の歴史、世界秩序を左右する要因をはじめ、多様な視点から答えを探る。解説するのは、世界屈指の民間外交シンクタンクのトップ。現下の“ウクライナ危機”以前に、ロシアの野心を見透かすなど、その眼力は鋭い。

著 者:リチャード・ハース 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2021年10月
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2022年7月号掲載

戦場としての世界 自由世界を守るための闘い

著者は、米陸軍に長年在籍し、トランプ政権で国家安全保障担当大統領補佐官を務めた戦略家。2020年に著した本書では、自らの経験、見識を基に“戦場としての世界”を語り、警鐘を鳴らす。冷戦後、アメリカは外交・安全保障政策で失敗を重ねた。その隙にロシアや中国、イラン等が台頭、自由世界が脅かされているという。

著 者:H・R・マクマスター 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2021年8月
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2022年6月号掲載

ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略 世界はどう変わるのか

ロシアによるウクライナ侵攻は、中露の蜜月関係に変化をもたらした。中国は侵攻に賛同せず、プーチンに「話し合いによる問題解決を」と求める。一方で、徹底して経済的支援を行うという「軍冷経熱」戦略をとっている。この戦略の裏にはどのような狙いがあるのか? 習近平の思惑を、中国問題に詳しい遠藤誉氏が読み解く。

著 者:遠藤 誉 出版社:PHP研究所(PHP新書) 発行日:2022年4月
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