新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
最新号に掲載している“一読の価値ある新刊書”10冊の内容をご覧いただけます。
編集部が独自のテーマを設定し、5冊程度の良書を選出して紹介します。
編集部員が思わず読書メモを取った、良書の中の“一節”や“物語”を紹介します。
編集部員が「いま改めてお薦めしたい本」「再読したい名著」をPick Up!
各ジャンルにおける必読の名著10冊を編集部が選定。選書は随時更新します。
1万人以上の定期購読者を対象とした読者アンケートで決定された、半年ごとのベストビジネス書です。
2010年1月号掲載
2008年のサブプライムショック以降、巨大企業が簡単に破綻している。世界的な景気後退が進む中、経営の舵取りを誤ると、事業縮小、リストラにとどまらず、「会社の死」をも招きかねない。生き残るには、何に気をつけるべきなのか。本書は「価格弾力性」「所得弾力性」など、今一度、経済学の基本に立ち戻り、そこから判断ミスを犯さないためのルールを抽出する。
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2009年12月号掲載
経済には「流れ」があり、その本質をつかめれば、次に何が起こりそうか、かなり高い確率で予測することができる ―― 。このように語る著者が、世界および日本の経済を分析し、その未来を読み解く。資源、環境、経済ブロック化、少子高齢社会、新興国市場等々の今後の行方をわかりやすく解説するとともに、国や企業がこれから何をなすべきかについても触れる。
企業は様々な戦略を立て、事業開発や商品開発などを行う。だが、グローバル化が進んだ今日、“合理的な戦略”が通用しなくなってきた。例えば、安くて品質の良い製品を作るという、従来の経済学が合理的とする戦略をとっても、成功しないことがある。本書は、こうした現象、言わば「戦略の不条理」がなぜ起きるのか、また、どうすれば回避できるかについて詳述する。
2009年10月号掲載
温暖化をはじめとする地球環境の問題。そして、米国などで顕著な貧富の格差の問題。これらを同時に解決するカギは、環境負荷の少ないグリーン産業の発展を促しつつ、その経済的恩恵を全ての人が享受できるようにする「グリーンカラー・エコノミー」の実現にある。そう主張する著者が、この新しい経済システムの重要性、現状、未来に向けた動きについて熱く語る。
毎週月曜日の日経新聞の朝刊。その真ん中辺りの紙面に、様々な景気指標が掲載されている。例えば、国内総生産(GDP)、完全失業率、企業倒産件数などだ。他にも、国内外の経済状況を分析する上で欠かせない指標が多数あり、まさに「宝の山」である。この景気指標欄を長年にわたりチェックし続けてきた著者が、景気指標から経済の動向を読み取るコツを伝授する。
2009年9月号掲載
今回の世界経済危機の中で、我々が深く考えるべきは“対症療法”でなく、「これから資本主義はどう変わっていくべきか」ということだ ―― 。資本主義の未来について、田坂広志氏が語る。その考察によれば、今後、経済原理に「5つのパラダイム転換」が生じ、貨幣という尺度で測れない、信頼、文化といった「目に見えない価値」を重視する社会が訪れるという。
著者の1人、アーサー・B・ラッファーは、「ラッファー・カーブ理論」の考案者として知られる。税率が高すぎると経済活動が弱まって税収が減る、というこの理論は、1980年代以降の米国の経済政策に取り入れられ、繁栄をもたらした。しかし今、オバマ政権は増税を行おうとしている。もし、それが現実のものとなれば、米国経済は混迷に陥る、と本書は警告する。
人間は、いつでも合理的な判断をするわけではない。しばしば、過去の記憶や他人の言動など、様々な要素の影響を受けて「不合理な判断」を下してしまう。本書では、こうした判断がどのようなメカニズムで生み出されるのかを、多数の例を挙げて解説。そして、我々が生活する上で判断に迷いがちな、医療、貯蓄、投資といった場面で、判断ミスを防ぐ方法を紹介する。
2009年7月号掲載
2008年、世界の金融界を牛耳ってきたウォール街は壊滅的なダメージを受け、米国と世界の金融システムは様変わりした。その原因となった今回の住宅バブルはなぜ発生し、崩壊したのか? なぜ、投資銀行を中心に金融業界が暴走を続けたのか? 長年ウォール街を見続けてきた『ウォールストリート・ジャーナル』の元記者が、米国金融危機を総括する。
2009年6月号掲載
サブプライムローン問題に端を発する世界的な金融不況の中、それを招いた米国型資本主義への批判が強まっている。では、これからの資本主義はどうあるべきなのか? ベンチャーキャピタリストとして様々な活動を行う中で、市場万能・株主至上主義とは対極に位置する「新しい資本主義」を自ら実践する原丈人氏が、日本が今後進むべき方向を明確に指し示す。
2009年3月号掲載
日本経済は長期にわたって低落傾向にある。その原因は何か。本書は、「依存症」を切り口に、わが国の経済を考察する。「米国依存」「預金依存」「建設業依存」「規制依存」…。著者が言うところの計10の依存症こそが、すなわち今の日本経済の特徴であり、そして解決すべき問題である。これらをわかりやすく説明するとともに、その脱却法にも触れる。
2008年12月号掲載
サブプライム問題を発端にした金融危機により、その栄華に終止符が打たれたウォール街。失敗の原因は、そこにはびこる「強欲資本主義」にある ―― 。前著『さらば、強欲資本主義』(亜紀書房)で、ただ利益だけを追い求める強欲資本主義を批判した著者が、欲にまみれたウォール街の実態を暴く。そして、大不況に向かいつつある世界経済に対し、処方箋を提示する。
2008年11月号掲載
1929年のニューヨーク株式市場での株価大暴落、世界大恐慌へと至る経緯を分析し、バブルの発生と崩壊の要因を明らかにする。富裕層に富が集まり、投機熱が高まると、経済・社会はどうなるのか。その時、政治家はいかに対応するのか。歴史の中で、幾度となく繰り返されるバブルの本質に迫る。1954年刊の恐慌論の名著を読みやすい新訳で復刊したもの。
2008年9月号掲載
サブプライム危機は終わった! 著者であるゴールドマン・サックス投信元社長・山﨑養世氏はこう断言する。そして、この問題は世界不況の引き金になるのではなく、実は、新興国を中心とした世界規模の「グローバル・バブル」を生み出すと指摘。世界経済がサブプライム・ショックを契機に再び成長を加速させ、バブルへと向かうそのメカニズムを詳しく解説する。
2008年8月号掲載
市民、労働者を軽んじる今の資本主義 ――「超資本主義」のあり方に、警鐘を鳴らした書である。経営者は絶えず競争に追い立てられ、労働者は失業の不安に怯えながら生きる。こうした弱肉強食の社会になったのは、資本主義が暴走し、民主主義を締め出しているからだ、と指摘。現在の資本主義のもたらす、社会的な負の側面を克服するにはどうすればよいのかを説く。
2008年7月号掲載
世界経済に激震を与えたサブプライムローン問題。その背後には、「金融複合体」とも呼ぶべき構造的権力の姿がある ―― 。金融の現状を憂える著者が、この権力の実態に迫るべく、1990年代に加速した「金融革命」を解剖し、そして金融の自由化が生んだ「リスク転売ビジネス」の根本的な欠陥を明らかにする。さらには、今後の国際金融の行方についても占う。
2008年6月号掲載
「やがてインフレになる」「長期金利は上昇する」…。こうしたマスコミ情報を鵜呑みにするのは危険である! ――『日経公社債情報』エコノミストランキング6年連続第1位の著者が、脚色された経済報道に異議を唱える。依然デフレ基調にある日本経済の実態を描くとともに、景気の足元が固まらない段階で、利上げを繰り返す日銀の金融政策についても疑問を呈する。
シカゴ学派の代表的な経済学者ミルトン・フリードマン。「国家の裁量による政策をできるだけ排除し、市場の自由な調節に任せよ」 ―― 。こう主張した彼の著書『資本主義と自由』は1962年の刊行後、長らく絶版となっていた。その書が新たな訳で蘇った。50年以上前の本だが、内容は全く古びておらず、まるで今日の経済問題を論じているかのようである。
2008年5月号掲載
「クリエイティブ・クラス」。今、この全く新しい知識労働者階級が社会の支配階層になりつつある ―― 。こう指摘する著者が、人のクリエイティビティが自由に発揮されるよう経済・社会を再構築すれば、企業や都市はむろん地球全体の富も最大になることを、様々なデータを基に論じる。米国でベストセラーとなり、その後15カ国以上で翻訳された、新たな“資本論”。
2008年4月号掲載
かつて、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という本が著されるほど、力強い発展を誇った日本。しかし近年、その発展の原動力だった日本企業の様子がおかしい。多くの企業が低収益に苦しみ、新たな成長のための未来図を描けずにいる。その原因は何か? 過去40年の企業財務データを分析した結果、浮かび上がってきたもの、それは「戦略不全」の4文字だった!
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